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やられたらやり返す。倍返しだ…!

更新日 2022.11.17

こんにちは!
株式会社OnLineの川原響希です。


「やられたらやり返す、倍返しだ!!」という言葉が
数年前に大流行しましたね。

この言葉を聞いてあなたはどう思いましたか?


相手に嫌なことをされたからって、やり返すのは道徳的にダメだ
と思うかもしれません。

しかし、ゲーム理論という数学理論の観点から考えると、
「やられたらやり返す」というのは
『しっぺ返し戦略』と呼ばれる、
数学的に合理的な意思決定なんです。

※ゲーム理論とは、利害が一致しない相手がいる状況で、
両者に利益をもたらす最も最適な行動を探す理論のこと

『しっぺ返し戦略』とは、相手と最初は協力して相手から裏切られたら
自分も裏切りを選択する戦略です。

たとえば、家電量販店で
「他店より1円でも高ければ値下げします!」
というのを見たことはありませんか?


あの値下げ競争もしっぺ返し戦略の一つです。

他店が先に値下げという「裏切り」を選択されたら、
自分も値下げをする。

つまり、裏切られたら、とことん自分も裏切り返すということです。


「“やられたらやり返す”のは合理的な意思決定です」

こう聞くと、モラルがないなと感じる人もいるかもしれません。


ただ、このしっぺ返し戦略には重要なポイントがあります。

それは、、、『自分から先に裏切ることはしない』ということです。

目先の利益のために先に相手を裏切ってしまうと、
次は相手から裏切りを選択され、
結果的に手に入る利益は協力し続ける選択をするよりも低くなってしまいます。

だからといって、相手が裏切りを選択したのに自分は裏切りを選択しないのも
損失が大きくなります。


先ほどの家電量販店の例で考えるとイメージしやすいと思います。

どの店も値下げをすることなく定価で販売することができたなら、
利益が大きくなりますよね。


つまり、「やられたらやり返す」が合理的な戦略であっても、
お互いに協力しあって長期的に信頼関係を築くことが
最も合理的な意思決定なんです。

だから、もし身近に信用できない人間がいたとしても、
自分から先に相手を裏切るのは合理的ではありません。


理屈はわかっても、どうしても相手を試したくなる…!
という方は、
「まずは相手の出方を見よう」と考えるといいと思います。

そうすることで、意外と相手と協力しあえるところが
見えてくるかもしれません。

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